Webユーザビリティランキング2018トップ企業インタビュー

Webユーザビリティランキング2018
トップ企業インタビュー

ぶれない“ユーザビリティファースト”

2018年のユーザビリティランキングで、昨年に引き続き1位を獲得したのがKDDIです。
また、KDDIが展開するサービスブランド「au」も昨年の5位から4位に上がり、高い評価を受けています。
両サイトを運営するKDDI株式会社コミュニケーション本部デジタルマーケティング部オウンドメディアグループの
大野さやかマネージャーに、ユーザビリティ向上の取り組みを聞きました。

サイト内で、決して迷子にさせない

KDDIのWebサイトはPCからのアクセスとスマートフォン(スマホ)からのアクセスが半々、au のサイトに至ってはスマホからが8割以上に上る中、各サービス、コンテンツの制作では、スマホのUXを前提とする「スマホファースト」を徹底しています。「サイト設計の指示書はスマホをベースに作成。バナーのビジュアル、文字の大きさからファーストビュー(アクセス時に最初に表示される画面)まで、緻密に計算して最適化を図っています」と、大野さんは話します。

加えて、最大限注力しているのが、ユーザビリティを左右する「動線」です。トップページへのアクセスが多いKDDIサイトでは、最上部に「個人」「法人」「企業情報」のコンテンツに切り替えられるタブメニューが、どのページにも常時表示され、さらに、その下にはページ移動の履歴を表すナビゲーションも常に示されます。「これによって、ユーザーは元のページに戻ったり、他のコンテンツに進んだりすることが容易になります。こうしてサイト内で“迷子にさせない”のが最も大切なポイントです」(大野さん)。auサイトでも、各ページで表示されるナビゲーションは共通化されており、こうした統一性が使い勝手の良さを向上させています。

さらに、予約や購入といったコンバージョンにつながるボタンはオレンジ色に統一するなど、細かい点のルール化も行っています。行動を色分けすることで、ユーザーは迷わずに直感的な操作が可能になり、サイト内での回遊がスムーズになるのがメリットです。

サイト内で、決して迷子にさせない
  • KDDIサイトのPC向け画面とスマホ向け画面。ナビゲーションがしっかりしており、階層が深くなっても迷子にならないKDDIサイトのPC向け画面とスマホ向け画面。
    ナビゲーションがしっかりしており、階層が深くなっても迷子にならない
  • ビジュアルや文字がスマホ上で最適化されたauサイト。コンバージョンにつながる「予約・購入」ボタンはオレンジ色にして、直感的な操作を支援。チャットボットも導入し幅広い質問に応じる他、料金シミュレーションボタンを用意し、ユーザーニーズを先回りして対応するビジュアルや文字がスマホ上で最適化されたauサイト。コンバージョンにつながる「予約・購入」ボタンはオレンジ色にして、直感的な操作を支援。チャットボットも導入し幅広い質問に応じる他、料金シミュレーションボタンを用意し、ユーザーニーズを先回りして対応する

それに対し、個々のニーズに適ったコンテンツを出し分けするパーソナライゼーションにも力を入れています。特に17年1月にリニューアルしたauサイトでは、それ以降、運営側の出し分けの設定がしやすくなり、取り組みが加速。「ログイン後、auと契約中の顧客であれば、契約情報を見る可能性が高いので先出ししたり、以前に『auでんき』の情報を見たログがあれば関連情報を自動的に表示したりするなど、できるだけ早く目的の情報にたどり着けるように工夫しています」(大野さん)。このように、統一性を保ちながら、パーソナライゼーションにも注力する“2軸”を並行してしっかり推進することで、KDDIとauのサイトは高い評価を得られているのです。

サイト内で、決して迷子にさせない

粘り強くPDCAを積み重ねる

大小さまざまな改修や新機能の導入を適宜進めているKDDIとauのサイトですが、重要視しているのが、データに基づいた仮説の立案と検証です。例えば、iPhoneの予約完了後にユーザーアンケートを実施すると、「予約から受け取りまでの手続きがわからない」という意見が寄せられました。そこで、「予約ページに『予約から受け取りまでの流れ』と表示した動線を設ければ不安や疑問が解消され、コンバージョンが上がる」という仮説を立てて実装したところ、申し込みも顧客満足度も向上する成果を得られたと言います。

しかし、こうして上手くいく事例ばかりではないと、大野さんは話します。「ユーザーアンケートやABテストなどを行い、そうした客観的なデータに基づいて仮説を立て、実施しているのですが、それでも思うような結果が出ないことはよくあります。その場合は、再度仮説を立て、検証し、改善を試みます。そのPDCAを何度も粘り強く積み重ねることで、本当に効果のある施策が見えてくるのです」。

またKDDIが、事業の柱とする通信サービスと、決済や物販、エネルギー、金融サービスなどライフデザインサービスとの融合を展開する中、Web上でどのように情報発信していくかも大きな課題です。「今はまだ、商材ごとに情報提供していますが、これからは通信とライフデザインの各サービスを融合させた形で見せていく必要があります。海外勢になりますが、アメリカのT-mobileは通信系の複数のサービスをうまくバンドルして(セットや付属にして)提案し、コンバージョンにつなげており、“バンドルの巧者”としてベンチマークしているサイトの一つです」(大野さん)。

一方で、ぶれさせずに続けていくテーマは、顧客視点の徹底です。「サイトの改善やリニューアルでも、常に頭にあるのは、顧客のインサイトに寄り添うこと。単にコンバージョンを上げるだけでなく、使っていただき、いかに満足していただくかが何より重要です。それにはわかりやすい動線が不可欠」と、話す大野さん。KDDIサイト、auサイトでは今後も“ユーザビリティファースト”で、取り組みを強化していく方針です。    

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大野さやか様

KDDI株式会社
コミュニケーション本部
デジタルマーケティング部
オウンドメディアグループ
マネージャー

大野さやか様