3年連続でユーザビリティランキング1位、また「TRIBECK USABILITY OF THE YEAR」で大賞を受賞されましたが、ご感想や反響についてお聞かせください。
片山:
当社ウェブサイトでは、常にお客さま視点でUI/UXを磨いてきました。そうした取り組みが、今回の評価につながったのだと受け止めています。
社内外から多くの反響をいただいており、お客さまからはSNSを通じて「サイトが分かりやすい」といったコメントも寄せられています。
今後においても、お客さま視点でこれまで以上にユーザビリティの改善にも取り組んでいきます。ウェブサイトにとどまらず、お客さまのデジタル接点を1to1でつなぎ、お客さまの状況に応じた個別の体験の提供を目指して推進していきたいと考えています。
ユーザビリティ改善にあたり意識されていることはございますでしょうか。
片山:
当社は多様なサービスを展開しているため、Webサイトにはさまざまなお客さまが来訪されます。そのため、それぞれのお客さまの目的や状況に応じたユーザビリティをどう実現するかを常に意識しながら、デジタルでの体験価値向上を目指しています。
杉山:
ユーザビリティを向上させるための基本指針については参考にしつつも、実際のお客さまの行動を踏まえながら、サイトごとに来訪されるお客さまの目的や、表示されているコンテンツにあった形で適用していくことを大切にしています。
2025年度のコーポレートサイト改善における取り組みについて教えてください。
片山:
2025年は、大きく二つのサイトを中心に改善を進めました。
一つはブランドサイトの立ち上げ、もう一つはサポートサイトの刷新です。
ブランドサイトについては、当社の理念である「お客さま・地域の皆さまの暮らしを支える」という考えのもと、当社がどのような想いで事業に取り組んでいるのか、地域や社会とどう向き合っているのかを丁寧に伝えることを目的としたサイトを構築しました。
お客さまや地域の皆さま、ビジネスパートナーの方々などと、より深く、長くつながっていくための接点として位置づけています。
新山:
サポートサイトについては、お客さま一人ひとりのお困りごとに、より迅速かつ的確に対応できることを目的に、生成AIを活用したチャットボットを導入しました。
単に問い合わせ対応を自動化するのではなく、「お客さまが今、どこでつまずいているのか」を起点に設計を見直し、自己解決しやすい導線づくりを重視しています。その結果、デジタルでの課題解決率は導入前と比べて約2倍に向上し、サポート体験全体の質の向上につながっています。
片山:
そのほか、全体の取り組みとしては、パーソナライズによる1to1コミュニケーションの推進も継続して取り組みました。
お客さまの状況やニーズに応じて必要な情報を的確にお届けすることで、Webサイトを単なる情報発信の場ではなく、お客さまとの体験価値を高める重要なデジタル接点として進化させていきたいと考えています。
その一例として、テレビ番組情報サイト「Fun!J:COM」を通じた情報提供も強化しております。すべての方が番組表をご利用いただけますが、特に既顧客の方はログインすることでそのまま録画予約が可能です。パラリンピックや野球などの注目イベントに関する解説・放送情報サイトや、年賀状素材などの便利なコンテンツも公開しており、お客さまからは「使いやすい」という喜びの声が寄せられています。
※竹内様はオンラインでご参加いただきました
現在のご担当者様は、2021年の再構築プロジェクトから変わらず携わっていらっしゃるのでしょうか。
片山:
メンバーの入れ替わりはありましたが、「お客さまに寄り添う」という価値観のもと、CX視点を軸に取り組みを前進させてきました。
お客さま向けのアプリ・サポート・ブランドコミュニケーション戦略を担当する組織との議論や取り組みも継続的におこなわれて、同じ方向を向いて推進できている部分も、ぶれずに実現できていると考えています。
新サービスの立ち上げ時など、商品企画の部署と、統一されたブランディング・ユーザビリティで構築できるように、関係者とはCX視点にて進めております。
サイト立ち上げにあたり様々な部署の方と関わるとのことですが、社内でユーザビリティの重要性をどのように伝えているのでしょうか。
三野:
お客さまにとって使いやすく、わかりやすいものを一緒に考えるという工程を新しいサービスの担当者とも行っています。初期の段階から画面構成や情報の出し方について対話を重ねることで、完成形になってから修正するのではなく、企画の段階でユーザビリティを意識してもらえるようにしています。その中でユーザビリティの大切さが伝わっているのではないかと思います。
篠崎:
サービスサイトを担当する立場としても、商品企画や関係部署と一緒に「お客さまにとって本当に分かりやすいか」を考えることを大切にしています。サービスの魅力を伝えたい気持ちが強くなるほど情報は増えがちですが、その中でお客さまが迷わず理解できる構成になっているか、ユーザビリティの観点から整理し直す役割を担っていると考えています。
杉山:
お客さま視点は社員の共通認識としてあります。特にブランドサイトを担当している部署は同じ本部なので問題ありませんが、ウェブの構築に慣れていない商品企画などには、監修をお任せいただく形になります。「なぜこういう構成なのか」と聞かれた際に、お客さま視点のユーザビリティやDXの観点で説明すると納得いただけています。
今後の展望や課題についてお聞かせください。
竹内:
J:COMの認知度は高い一方で、「J:COMといえば〇〇」というイメージ形成が課題だと感じています。多様なサービスや取り組みを展開しているからこそ、個々の情報が点で伝わってしまい、お客さまにとってJ:COMらしさが見えにくくなっている面もあると考えています。その中で、ウェブサイトはJ:COMの思いや価値を一貫して伝える重要な接点であり、サービスだけでなく、姿勢や考え方まで含めて分かりやすく届けていく必要があると考えています。
片山:
お客さま一人ひとりの状況に合わせて、デジタル上で迅速かつ丁寧にご案内ができるように、引き続きパーソナライズ化、生成AIの活用を進めてまいります。
合わせて、Webサイトのみならず、公式アプリ・公式SNS等総合的にお客さま体験を考えて、最適化を推進してまいります。
こうした取り組みを通じて、すべてのデジタル接点においてお客さま視点とユーザビリティを軸にした体験を磨き上げ、J:COMらしさをより一層感じていただけるよう、全社で推進していきたいと考えています。


