2023年06月15日
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BtoBサイト調査2023 三菱電機(FA)が初のトップ奪取、オムロン(制御機器)は2位へ カーボンニュートラルなどSDGs関連の情報収集が活発化
トライベック株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:後藤 洋)の調査・分析機関であるトライベック・ブランド戦略研究所は、BtoBサイトのビジネス貢献度を評価する「BtoBサイト調査2023」の結果を発表しました。調査手法はインターネット上のアンケート調査、有力企業197サイトについて製品・サービス分野別に抽出したBtoBターゲットユーザーより回答を得ました。
■BtoBサイトランキング1位は三菱電機(FA)、16年連続トップのオムロン(制御機器)が2位
BtoBサイト調査のランキング指標であるBtoBサイトスコアは、三菱電機(FA)が60.6%で1位となりました。16年連続トップのオムロン(制御機器)を僅差ながら逆転したものです。3位はキーエンスでFA(制御機器等)分野のサイトが上位に並びました【表➀】。
順位 | 前年 順位 |
企業名(サイト名) | 製品・サービス分野名 | BtoBサイトスコア(%) |
---|---|---|---|---|
1 | 2 | 三菱電機(FA) | FA(制御機器等) | 60.6 |
2 | 1 | オムロン(制御機器) | FA(制御機器等) | 60.0 |
3 | 3 | キーエンス | FA(制御機器等) | 54.2 |
4 | 4 | オムロン(電子部品) | 電子部品・材料 | 47.4 |
5 | 9 | パナソニック(住宅設備・建材) | 建設資材・住設機器 | 42.0 |
6 | 6 | TOTO(建築専門家のための情報サイトCOM-ET) | 建設資材・住設機器 | 41.8 |
7 | 12 | パナソニック インダストリー(制御機器) | FA(制御機器等) | 41.6 |
8 | 13 | 富士通(業種/業務) | 情報システム | 40.4 |
9 | 5 | テルモ(医療関係の皆様向け情報) | 医療機器 | 38.8 |
10 | 20 | パナソニック(電気・建築設備ビジネス) | 建設資材・住設機器 | 38.6 |
11 | 11 | キヤノン(法人のお客さま) | ドキュメントソリューション | 38.0 |
12 | 15 | LIXIL(ビジネス情報) | 建設資材・住設機器 | 37.6 |
13 | 35 | 三菱ケミカル | 化学製品・材料 | 37.5 |
14 | 7 | 武田薬品工業(医療関係者向け情報 Takeda Medical site) | 医療用医薬品 | 37.3 |
15 | 37 | 安川電機 | FA(制御機器等) | 36.8 |
16 | 26 | 富士電機機器制御 | FA(制御機器等) | 36.2 |
17 | 30 | パナソニック インダストリー(制御機器) | 電子部品・材料 | 35.8 |
18 | 22 | 第一三共(医療関係者向けサイト Medical Community) | 医療用医薬品 | 35.5 |
18 | 7 | ファイザー(医療関係者の皆さま PfizerPro) | 医療用医薬品 | 35.5 |
20 | 26 | 旭化成 | 化学製品・材料 | 35.3 |
*BtoBサイトスコアは「アクセス率×ニーズ充足率」によって算出。アクセス率はターゲットのうち過去1年以内に業務目的でアクセスした人の割合、ニーズ充足率はアクセス者のうちニーズが充足された人の割合である。昨年までの「ニーズ充足度」より改称。
BtoBサイトスコアの構成要素を昨年と比較すると、全ての分野においてアクセス率の増加がみられ、特にFA(制御機器等)分野は大きく上昇しています。FA業界では、昨今高まるカーボンニュートラルの実現に向けて、リチウムイオンバッテリーなど脱炭素関連分野の設備投資への需要拡大が起こっています。また、エネルギー・燃料価格の高騰や人手不足をうけ、省エネや自動化への需要も増加しているものと考えられます。こうしたSDGs関連の新たな需要の拡大により、デジタル上での情報収集が活発化しているとみられ、企業サイトのアクセス率上昇に影響を与えた可能性があります。
そうした中、1位の三菱電機は2022年から2023年にかけ三菱電機(FA)サイトをリニューアル。製品、ソリューション、導入事例といったニーズが高いコンテンツへの導線が強化されるなど、大幅にユーザビリティが改善されました。また、コンテンツ面でも、動画を利用して製品や機能を紹介したり、Eラーニングやオンラインセミナーを通じて専門性の高い情報を発信したりするなど、ユーザーの業務に役立つ情報を豊富に提供しています。
その他、2023年3月には「FA Web Shop」のローンチにより、FA分野でニーズが高い「サイト上での購入」に応えるなど、デジタルを通じたコミュニケーションを強化しています。市場環境の変化に加え、ユーザーのニーズに寄り添う取り組みが、ユーザーとのリレーション向上、ひいては高いアクセス率につながっているものと考えられます。
■ニーズ充足率1位は横河電機/横河ソリューションサービス、計測機器のサイトが大幅ランクアップ
ニーズ充足率(アクセス者に占めるサイトでのニーズ充足者の割合)のランキングは計測機器の横河電機/横河ソリューションサービスが86.6%でトップ、同じく計測機器のミツトヨ、ドキュメントソリューションのキヤノン(法人のお客さま)がそれに続きました【表②】。
上位には計測機器、ドキュメントソリューションが多く並び、特に計測機器は多くの企業が昨年よりランクアップしました。
順位 | 前年 順位 |
企業名(サイト名) | 製品・サービス分野名 | ニーズ 充足率(%) |
---|---|---|---|---|
1 | 5 | 横河電機/横河ソリューションサービス | 計測機器 | 86.6 |
2 | 32 | ミツトヨ | 計測機器 | 84.7 |
3 | 9 | キヤノン(法人のお客さま) | ドキュメントソリューション | 81.5 |
4 | 38 | ドコモビジネス(NTTコミュニケーションズ) | 通信・ネットワーク・システム運用 | 81.3 |
5 | 90 | 日立ハイテク(電子顕微鏡・医用機器・ライフサイエンス製品) | 計測機器 | 80.8 |
6 | 10 | セイコーエプソン(ビジネス用) | ドキュメントソリューション | 80.7 |
7 | 52 | アジレント・テクノロジー | 計測機器 | 80.6 |
8 | 18 | リコー | ドキュメントソリューション | 80.5 |
9 | 30 | 富士電機(計測機器) | 計測機器 | 80.3 |
10 | 10 | オムロン(電子部品) | 電子部品・材料 | 80.1 |
11 | 2 | ファイザー(医療関係者の皆さま PfizerPro) | 医療用医薬品 | 79.3 |
12 | 57 | 東洋紡(TOYOBO) | 化学製品・材料 | 79.2 |
13 | 6 | テルモ(医療関係の皆様向け情報) | 医療機器 | 79.1 |
14 | 107 | ALSOK 綜合警備保障(法人のお客様) | セキュリティソリューション | 78.3 |
15 | 33 | アンリツ | 計測機器 | 78.2 |
16 | 41 | 島津製作所 | 計測機器 | 78.1 |
17 | 136 | サーモフィッシャーサイエンティフィック | 計測機器 | 77.8 |
17 | 25 | パナソニック(住宅設備・建材) | 建設資材・住設機器 | 77.8 |
17 | 104 | 三菱電機(セキュリティー) | セキュリティソリューション | 77.8 |
20 | 1 | TOTO(建築専門家のための情報サイトCOM-ET) | 建設資材・住設機器 | 77.7 |
ニーズ充足率は過去1年以内に業務目的でサイトにアクセスした人のうちニーズが充足された人の割合である。
■幅広い顧客層に対応するミツトヨ
計測機器分野もFAと同様、世界的なEV車の普及を背景とした性能・安全性評価へのニーズの高まりや、カーボンニュートラルやSDGs達成に向けた取り組みの加速を受け、需要が伸長しています。新たなニーズが生まれ、ターゲットの多様化が考えられる中、計測機器では、シンプルでわかりやすく、あらゆる層に受け入れられやすいサイトを提供している企業が多く見られます。
ニーズ充足率が昨年の32位から2位へランクアップしたミツトヨの商品ページは、画像を効果的に使った見やすいデザインで、ナビゲーションもわかりやすく直感的に商品を絞込むことができます。加えて、お客様の課題への提案事例とその効果を分かりやすくまとめた「事例・技術トレンド」や、精密測定機器の基礎知識を紹介する「計測を知る・学ぶ」など学習コンテンツが充実しています。さらに導入時・導入後に提供される「サポート・サービス」もわかりやすく、計測機器の初心者から、導入を検討する人、既存顧客まであらゆる層にとって利便性が高いことが、高評価につながったものと考えられます。
■新たなターゲット、新たなニーズへの対応力が鍵
近年、エネルギー価格の高騰や、人手不足などの深刻な社会課題が顕在化しています。またESG投資の流れが加速し、脱炭素、カーボンニュートラルへの要求もよりシビアなものになっています。このような中、大手企業はもとより中小企業においても省エネ、省力、自動化といったニーズが高まっているものと考えられます。
今回調査の結果を見ても、従業員規模100人未満の中小企業層のアクセス率が増加しており、特にFAやエネルギー・環境ソリューション分野の伸び幅が大きくなっています。今後は、中小企業層への対応力もサイトの重要な要件となることが予想されます。BtoBサイトには、新しいターゲットの新しいニーズをいち早くつかみ、スピード感を持って対応していくことが求められています。
<調査概要>
調査時期:2023年4月12日~4月26日
調査方法:インターネットを通じたアンケート調査
回答者プロフィール:BtoBの製品・サービス分野(13分野)別に抽出した製品・サービス購入関与者
有効回答数:7,600人
調査対象サイト数:197
詳細: http://brand.tribeck.jp/research_service/websitevalue/bb/bb2023/
<トライベック・ブランド戦略研究所について>
トライベック株式会社内に設置された調査・分析機関で、ブランドやオウンドメディアの品質・価値向上を実現させるためのリサーチおよびランキング事業を行っている。ブランドや企業のデジタルメディアに関する個別調査を行うほか、国内の主要企業を対象とした大規模調査を定期的に実施し、発表している。主な定期調査には、企業のデジタルメディアの価値を総合的に評価する「Web
Equity」、企業情報をユーザーが評価する「企業情報サイト調査」、BtoBサイトのビジネス貢献度を評価する「BtoBサイト調査」、専門家によるウェブサイトの使いやすさを評価する「Webユーザビリティ診断」などがある。
URL:https://brand.tribeck.jp/
【会社概要】
会社名 :トライベック株式会社
所在地 :東京都港区赤坂7丁目1番1号 青山安田ビル3階
代表者 :代表取締役社長 後藤 洋
設立 :2001年9月4日
資本金 :3億1千万円
事業内容:デジタルマーケティング支援事業、DXプラットフォーム事業、エクスペリエンスマネジメント事業、メディア/広告代理事業
URL :https://www.tribeck.jp/
【本調査に関するお客様からのお問い合わせ先】
トライベック株式会社 トライベック・ブランド戦略研究所所長 長谷山
TEL:03-5413-0177 / FAX:03-5413-0178 / E-MAIL:mail@tribeck.jp
【本件に関する報道関係者の方からのお問い合わせ先】
トライベック株式会社 管理本部 広報ユニット 担当:今西
TEL:03-5414-2020 / FAX:03-5414-2021 / E-MAIL:brand@tribeck.jp